葉枯らし天然乾燥材って?


熟練大工も納得の葉枯らし天然乾燥材
葉枯らし天然乾燥とは、葉枯らし(葉付き)乾燥+天然乾燥の、もっとも歴史のある木と地球に優しい木材の乾燥方法です。

木を木材として使用するには、乾燥させなければなりません。
機械の無い時代はゆっくりと時間(最低でも1年以上)を掛けて、葉枯らし天然乾燥をすることが当たり前でした。
ですが、今ではCO2を排出して強制的に乾燥させる機械乾燥を行い、伐採から10日ほどで建築材として出荷されている事が多くなりました。

生産性の問題から少数派になってしまった葉枯らし天然乾燥ですが、天竜T.S.ドライシステム(協)では生産性を度外視しても、頑なにこの乾燥方法を守り続ける理由があります!
次の<葉枯らしの効果とは?>からその理由を説明します。

葉枯らしの効果とは?

葉枯らしを行うことによって、含水率が下がり、木が軽くなって運搬にかかるコストやCO2排出が削減されます。
例えば杉の場合、個体差にもよりますが、伐採直後よりも、木の重さが2分の1以下になることもあります。
更に重要なことは、葉枯らしを行う事によってフェノール成分(カビや腐朽菌を寄せ付けない成分)が作られ、カビや腐りに強い木材になるということです。

*葉枯らしを行うことのメリット
・軽くなり運搬経費、CO2削減に貢献
・色、艶、香りが良くなる(フェノール成分の影響)
・カビ、腐りに強くなる
・反り、狂いが少なくなる

*葉枯らしを行う事のデメリット
・山に長い間、寝かさなければならない為、資金の回収に時間がかかる。
・辺材部分が若干傷みやすい。

天然乾燥は木と地球に優しい

*2013年9月10日に改正される製材JASの「乾燥処理(天然)」に準拠しています。
2013年9月10日に製材JASが改正され、天然乾燥の定義が「乾燥処理のうち、人為的及び及び強制的に温湿度等を調整することなく、適正な管理の下、一定期間に桟積み等を行う事」とされています。
   天然乾燥材と人工乾燥材では何が違うのでしょうか?
まずは皆様もお分かりの通り、CO2排出量が違います。

左は1㎥(立米)当たりの各種材料製造時におけるCO2排出量を表したグラフです。
1番下が天然乾燥材、下から2番目が人工乾燥材です。天然乾燥材の方が人工乾燥材に比べてCO2排出量が84Kg少なくなっています。

この84Kgという数字は自動車(燃費10Km/リットル)がおよそ365Km走る時のCO2排出量と同じ量になります。
つまり、天然乾燥材で家を建てれば、一棟当たり、車で7300Km走る時のCO2排出削減に貢献したのと同じことになるのです!
(家一棟の木材使用量を20㎥(立米)と仮定した場合)
(*JAF「CO2排出量けいさんき」から算出)
更に材質にも違いが出ます。
右の写真は天然乾燥材(右)と高温による人工乾燥材(左)の比較写真です。
割れに注目して下さい。
右の天然乾燥材は中心に割れは起きていませんが、外側(材上側)に割れが起きています。
左の人口乾燥材には、外側に割れが起きていませんが、内部に割れが発生しています。このような内部の割れは「内部割れ」といい、木材の強度に問題が生じます。
天然乾燥材の外側の割れは、強度的に問題ありません。

「内部割れ」が発生する理由は、木材を高温で乾燥させると外側から乾燥していきます。ですが、内部は外側と比べるとあまり乾燥しません。その差が大きくなると外側の材が内側を引っ張って写真のような内部割れを起こしてしまいます。
その他にも
「木材は水分が無い場合には常温で1000年間かかった老化は、70度なら200日間、100度なら10日間の変化に相当する」(昭和47年発行「木の文化」抜粋、小原二郎著)や
「自然乾燥よりも高温乾燥の方が多くシロアリの害を受けている」(2009年8月発行「木の建築」抜粋、木の建築フォラム発行)や
新建ハウジング2010年8月20日の記事など
による書物にも天然乾燥の良さが書かれている。

屋外で半年程乾燥させた材は、後の半年を屋内でゆっくり熟成させる。

高温乾燥(80度で3日間程)させた材は場合によっては写真の様に焼け焦げたようになります。
*天然乾燥を行うことのメリット
・乾燥におけるCO2排出はほぼゼロ
・内部割れの可能性における強度的不安はなし
・色、艶、香りが良い(フェノール成分の流出を防ぐ)

*天然乾燥を行う事のデメリット
・長い年月(1年以上)の熟成期間が必要
・人工乾燥の様に、一定の含水率にしたり、極端に含水率を下げたりすることができない(木それぞれに固体差がある為)

月齢伐採(旧:新月伐採)の木って何?

昔から月の満ち欠けによって地球そして生物はその影響を受けて今日に至ってきました。
潮の満ち干き、人の出産やサンゴの産卵など。。。

そして、月は木にも関係しているのです。

月と木の関係は、機能性や効率を追い求めた現代社会で忘れ去られようとしていましが、。古(いにしえ)の知恵を蘇らせたのはオーストリアのエルヴィン・トーマ。その著書「木とつきあう知恵」によって紹介されました。

木は月のリズムによってその生命活動を変化させており、最適な時期に伐採をすると、デンプン質が少なく、腐りにくい、カビにくい、狂いにくいといった特性が得られ、色ツヤの良い、丈夫で良質な木材になります。
実際、国宝「法隆寺」は月齢伐採(旧:新月伐採)の木で建造されたという言い伝えもあるとか?

天竜T.S.ドライシステム(協)では、研究結果や、月齢伐採(旧:新月伐採)に賛同する方々のご助力により、2003年から、新月を過ぎ満月までの、月の満ちてゆく期間の伐採をやめました。(左図)
これは体験的に月齢伐採によって、虫害や腐りが少なくなったと感じたからです。
言い換えれば、下の写真、右側のようになる可能性のある材木を提供できません。

左は新月前日に伐採した杉
右は満月前日に伐採した杉
杭にして一年半の間打ち込んだ結果、右はシロアリに食べられていたが、左は際立った変化がなかった。

木のトレーサビリティ(履歴証明)

最近の食品には生産者の顔がわかるように産地証明されている物が、多くあります。
天竜T.S.ドライシステム(協)では同じ事を木にもできないかと考えました。
そして出来たのが、上記のバーコードを使ったトレーサビリティ(履歴証明)システムです。(特許出願済)
現在では、皆さんがお持ちの携帯電話で情報が見られるように、2次元バーコードを使ったシステムも検討中です。
直接、山に来られ、伐採体験や見学をされた方には、その木を使っての家づくりの提案もしています。

家づくりで悩んでいる方や展示場にある家が全て同じに見えてわからなくなってしまった方など、一度伐採体験をしてみませんか。

伐採体験・見学「与作ツアー」の詳細はこちら

林野庁のサイトの「日・インドネシア違法伐採対策協力アクションプラン推進事業 報告書」に、日本国内のトレーサビィリティの事例として掲載されています。
http://www.rinya.maff.go.jp/j/boutai/ihoubatu/pdf/houkoku-18-3.pdf
(「2.3 日本国内における事例調査」に記載されています)<20年7月追記>